ビタミンの必要性は?ビタミンの働きや効果とは?

「ビタミン」という言葉はよく耳にしますよね。
代表的なものにビタミンCがありますが、スーパーやコンビニで「ビタミンCが○○の○倍」というフレーズも目にします。ビタミンとはなんなのか、私たちには必要なものなのかなど今回は「ビタミン」について勉強していきましょう。
この記事の目次
ビタミンって何?
私たちの身体を健康に維持していくために、必要な5大栄養素というものがあります。
それが、
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物(糖質)
- ビタミン
- ミネラル
です。上の三つは三大栄養素と言われるものです。私たちが元気に生活するためには食事からエネルギーを得ると同時に、エネルギーに変えたり、からだの調子を整える栄養素が必要です。その要素をそれぞれの働きや性質などから五つに分けられているのです。
ミネラルについてはこちら「ミネラルの必要性は?私たちの体にミネラルは必要なの?」を参照してください。
ウィキペディアによる、「ビタミンの定義は、ビタミン(英語: vitamin)は、生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称である」とされています。
ビタミンは、ほとんどが体内で合成することができず、不足してしまうと病気を引き起こしてしまうかもしれません。そのため、食べ物や飲み物から摂取する必要があります。
ビタミンの種類は?
ビタミンには13種類もの数があります。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB3
- ビタミンB5
- ビタミンB6
- ビタミンB7
- ビタミンB9
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
この中でも、脂溶性ビタミン(ビタミンA,D,E,K)、水溶性ビタミン(ビタミンC、B群)に分類されます。
ビタミンの働きは?
ビタミンの働き・作用機序は、ビタミンの種類によって異なります。ビタミン全体の働きをまとめて言えば、体の働きを助け、その調子を整えてくれる作用があると言えるでしょう。そして、ビタミンの吸収と排泄は、そのビタミンが水溶性なのか脂溶性なのかによって異なります。
水溶性ビタミンの場合には、腸から吸収されて血液中に入ります。血液中に十分な量のビタミンがある場合には、吸収されずに尿として排出されます。
脂溶性ビタミンの場合には、食物中の脂質に溶けて、脂質と同じ経路で体内に吸収されます。食事によって脂質を十分に摂取しないと、脂溶性ビタミンの吸収が悪くなると言われています。
ちなみに、ビタミンB群は、なぜ群としてまとめられているのでしょうか。それは、食事からとった糖質、タンパク質、脂肪などの栄養素を、肝臓などの内蔵器官や筋肉を始めとした全身の細胞で、分解し燃やしてエネルギーにかえるとき、ビタミンB群が分担し協力しながら重要な働きをしているからです。
その重要な働きとは、補酵素という共通の働きです。そして、共通性はあるものの個々の生理作用は違うので、それぞれ独立したビタミンとして扱っているのという訳です。
ビタミンそれぞれの働きと不足した時に起こる症状は?
ビタミンA(レチノール)
油に溶けやすい脂溶性ビタミンの一種で、水洗いしても問題ありません。ただ、熱には弱めなので高温だと壊れやすいため、短時間での調理が良いといわれています。
また、ビタミンAといえばカロチンという言葉を聞くと思います。植物にもプロビタミン(ビタミンAになる前の物質)であるカロチノイドという色素がたくさん含まれています。そして、このカロチノイドの種類としてカロチンがあります。
カロチンにはα(アルファ)カロチン、β(ベータ)カロチン、γ(ガンマ)カロチンがあります。中でももっとも多いのがβカロチンで、これが今ガン予防の栄養素として注目を集めているのです。
このβカロチンは、体の中で変化して、ビタミンAの効果を発揮します。
●ビタミンAの働き
- 皮膚や粘膜、眼の健康を維持する
- 動脈硬化の予防
- 免疫を正常に保つ
- がんの予防
●ビタミンA摂取推奨量/上限量
- 成人男性:850μgRAE/2700μgRAE
- 成人女性:650μgRAE/2700μgRAE
●ビタミンAが不足すると
- 夜盲症、暗順応失調(暗い所に入った時に闇に眼が慣れずみえにくくなる)
- 視覚機能低下
- 肌荒れ
●ビタミンAを摂りすぎると
※過剰摂取の量については、推奨量の10倍以上の量を数か月間毎日摂取し続けると毒性が生じる
- 下痢
- 頭痛・吐き気
- 脱毛
- 唇のひび割れ
- 胎児の奇形(妊娠3か月まで)
●ビタミンAを多く含む食品(100g中)
- 鶏レバー 14000μg
- あんこう・きも 8300μg
- うなぎ 2400μg
- にんじん 9100μg
- ほうれん草(ゆで) 5400μg
- こまつな(ゆで) 3100μg
他にもホイップクリームや卵黄にも含まれます。これらの食品はレチノールが多く含まれます。レチノールは脂溶性ビタミンなので、とりすぎによる過剰症の心配があります。
その点、カロチンであれば体内で必要量のみレチノールへと変換されるので過剰症の心配はありません。カロチンを多く含む食品はおもに緑黄色野菜です。
レチノールはアルコールの一種で、小腸の脂肪吸収作用によって、そのまま吸収されます。一方、カロチノイドは、油に溶けた状態のほうがずっと吸収がよくなります。
そのため、カロチノイド色素を多く含む緑黄色野菜については、油といっしょに調理するとビタミンAが体に吸収されやすくなるので、ほうれん草やにんじんからビタミンAをとりたいときは、おひたしや煮物よりは、軽くいためたソテーやドレッシングをかけたサラダにしたほうがいいです。
ビタミンD
ビタミンDは、日光によって人間の体の中で作り出せる唯一のビタミンです。
●ビタミンDの働き
- カルシウムやリンの吸収を助け、骨や歯の発育を促進する
- 血液中のカルシウムの量を一定に保つ
●ビタミンD摂取推奨量/上限量
- 成人男性:5.5μg/100μg
- 成人女性:5.5μg/100μg
●ビタミンDが不足すると
- くる病(新しく作られる骨や成長する軟骨へのカルシウムの沈着が妨げられて、骨がやわらかくなってしまう病気)
- 不定愁訴(何となく体調が悪いという自覚症状を訴えるが、検査をしても原因となる病気が見つからない状態)
●ビタミンDを摂りすぎると
- 脱力感や食欲不振
- 下痢、便秘
- 嘔吐、頭痛
- 軟骨の成長停止
- 血清コレステロールの増加
●ビタミンDを多く含む食品(100g中)
- 乾燥きくらげ 440μg
- しらす干し 61μg
- 紅鮭 33μg
ビタミンDは、卵、特に卵黄や、イワシ、サンマ、マグロなどの食品に多く含まれています。
ビタミンE
ビタミンEは、体を若く保ってくれる、強い抗酸化作用があり、「若返りビタミン」とも呼ばれています。
●ビタミンEの働き
- 抗酸化作用
- 末梢血管を広げる
- 女性ホルモンのバランスを整える
- 生活習慣病予防
●ビタミンE摂取推奨量/上限量
- 成人男性:6.5㎎/800㎎
- 成人女性:6.0μg/650㎎
●ビタミンEが不足すると
- 胎児の栄養吸収の悪化
- 肝壊死
- 脳軟化症
ビタミンEの過剰摂取は骨粗しょう症の危険が高まるといわれていますが、食べ物からビタミンEを摂取するには過剰になるほどの量は摂取が難しいです。そのためサプリメントでの取りすぎに注意する必要がありそうです。
●ビタミンEを多く含む食品(100g中)
- アーモンド 29.6㎎
- あんこうの肝 13.8㎎
- オリーブオイル 7.4㎎
他にも、まぐろ(赤身よりトロの方が倍近く多い)、たらこ、大豆、うなぎの蒲焼き、植物油などがあります。
ビタミンEは、熱や酸に強く壊れにくい性質を持っているので、調理が自由にできます。また、脂溶性ビタミンのため油によく溶けるので、油で調理すると体に吸収されやすくなります。ビタミンEは紫外線によって破壊されるので、油や食品を日光に当てない注意も必要です。
ビタミンK
ビタミンKは、ドイツ語の“凝固”という単語(Koagulation)の頭文字をとって付けられ、血液の凝固に欠かせないビタミンです。
●ビタミンKの働き
- 血液の凝固作用
- カルシウムが骨に沈着するのを助ける
- 解毒作用
- 利尿作用
●ビタミンK摂取推奨量/上限量
- 成人男性:150μg
- 成人女性:150μg
●ビタミンKが不足すると
- 出血しやすくなる
- 骨粗しょう症、骨折
●ビタミンKを多く含む食品(100g中)
- ひじき 360μg
- ほうれん草 320μg
- 納豆(1パック) 240μg
他にも、チーズ、バター、レバー、緑茶、ブロッコリ、キャベツ、レタスなどがあります。
ビタミンKは、脂溶性なので、油脂で調理すると吸収がよくなります。特に緑黄色野菜や牛レバー、納豆を良質の脂と組み合わせると、量、吸収率とも効果的にアップできます。
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB1は、水溶性で、人間の体の中では合成できません。一度にいくら大量にとっても、血液中の濃さがある一定の飽和量に達してしまえば、余った分はすべて尿の中に排泄されてしまいます。
●ビタミンB1の働き
- 炭水化物や糖を分解してエネルギーを取り出す
- 神経系の働きの維持や調整
- 消化機能を刺激したり、消化液の分泌を促進する
●ビタミンB1摂取推奨量
- 成人男性:1.4㎎
- 成人女性:1.1㎎
●ビタミンB1が不足すると
- エネルギー代謝低下による食欲減退
- 思考能力低下によるイライラや怒りっぽくなるなど精神不安定になる
- 足がだるい、手足がしびれるなどの末梢神経の異常
ダイエットをしている人や朝食を抜いている人、お酒が好きな人、運動選手などはビタミンB1不足になりやすいので注意が必要です。
※食事やサプリメントによる、ビタミンB1の過剰摂取についての悪影響は報告されていないようです。
●ビタミンB1を多く含む食品(100g中)
- 玄米 0.41㎎
- 大豆(乾) 0.83㎎
- 豚もも(生) 0.90㎎
ビタミンB1は、水で洗うと流れ出やすい性質を持っています。また、水に溶けている状態のビタミンB1は、熱、アルカリ、化学物質に弱く、簡単に分解してしまいます。
煮たり蒸したりする調理法が向いています。野菜のぬか漬けはビタミンB1が増えると言われているのでおすすめです。
ビタミンB2
ビタミンB2は、熱や酸には強いのですがアルカリには弱く、また、光に当たると酸化してしまい、効きめがなくなるという性質を持っています。
●ビタミンB2の働き
- 脂質の代謝
- 糖質、脂質、タンパク質の代謝の仲立ちをする酵素を助ける
- 皮膚や粘膜を保護する
- 肝臓の働きを強めたり、体の中に入った毒物を解毒する
●ビタミンB2摂取推奨量
- 成人男性:1.6㎎
- 成人女性:1.2㎎
●ビタミンB2が不足すると
- 皮膚や粘膜の炎症
- 口角炎、口内炎
- 肛門や膣の炎症
- 目の異常
ビタミンB2は、病気中や、その後に不足しがちです。
また、食事の量が減っているとビタミン摂取も減り、体の中の脂肪を燃やすために、ふだん以上にビタミンB2が必要になるため、ダイエット中の人は、意識して摂りましょう。脂肪分の多い食べ物をよく食べる人も
ビタミンB2は必要です。その他、徹夜や夜更かしをして睡眠不足のときやお酒を飲んだときにも、ビタミンB2は欠かせません。
●ビタミンB2を多く含む食品(100g中)
- 豚レバー 3.60㎎
- 焼き海苔 2.33㎎
- とうがらし 1.40㎎
他にも、卵、納豆、いわし、さば、さんま、しいたけ、緑黄色野菜などに含まれています。これらの食品を毎日欠かさず食卓にのせるようにしましょう。
ビタミンB2は、光に弱いので緑黄色野菜を保存するときは必ず暗い所に保存します。また水に溶ける性質があるので、細かく切ってから水で洗うとビタミンが流れてしまいますし、長く煮ると、煮汁に溶けだしてしまうので、煮含めたり、煮汁も食べるようにすることもポイントです。
ビタミンB3(ナイアシン)
ビタミンBにはB3もあるのですが、あまり目にしないですよね。実はビタミンB3と書いているのではなく、「ナイアシン」と書かれているものになります。
●ナイアシンの働き
- 糖、脂肪、タンパク質などの代謝
- 皮膚や粘膜の健康
- 血行を促進し、冷え性や頭痛を解消する
- 消化器系の健康を促し、血液中のコレステロール値を下げる
- 二日酔いを起こすアセトアルデヒドを分解する
●ナイアシン摂取推奨量/上限量
- 成人男性:15mg/300mg
- 成人女性:11mg/250mg
●ナイアシンが不足すると
- 皮膚粘膜障
- 胃腸障害
- ペラグラ
「ナイアシン欠乏症」と呼ばれている、代謝内分泌疾患の1つ。手足や首、顔が皮膚炎を起こしたり、消化管の機能不良による下痢や脳の機能に影響を与えるものです。
●ナイアシンを摂りすぎると
- 皮膚がかゆくなる、ひりひりする、ほてる
- 血液中の血糖値を下げるインスリンの働きを、妨害してしまう
●ナイアシンを多く含む食品(100g中)
- まいたけ 64㎎
- かつお節 45㎎
- さば・いわし 15㎎
- 豚もも(生) 0.90㎎
ナイアシンは、肉類、魚介類、豆類のような食品にたくさん含まれています。
熱に対して強い性質を持っているので、加熱調理をしても消失することがありません。ただ、魚介類を調理する場合は、煮汁に溶けだしてしまうので、煮含めたり、煮汁も食べるようにすることもポイントです。
ビタミンB5(パントテン酸)
ビタミンB5も別名があり、パントテン酸という名前で知られています。
●パントテン酸の働き
- 脂肪、糖、たんぱく質などの代謝
- ストレスと疲労を緩和
- コレステロールを適正に保つ
- 解毒や中枢神経の発達を促進
- 皮膚・毛髪の健康
●パントテン酸摂取推奨量
- 成人男性:5mg
- 成人女性:4mg
●パントテン酸が不足すると
- 栄養障害
- 動悸、悪心、頭痛
- 疲労感
- 手足の知覚異常
病気でない限り、ふつうの食生活をしている以上、不足したり、欠乏したりすることはまずないといわれています。
●パントテン酸を多く含む食品(100g中)
- 鶏レバー 10.10㎎
- 納豆 3.6㎎
- 鶏ささみ 3.08㎎
パントテン酸は熱にも弱く、加熱すると失われていきます。
野菜ならサラダとして、加熱せず生のまま摂取するといいでしょう。また、スープなどの汁物として摂取すると効率よく摂ることができます
ビタミンB6
ビタミンB6は私たちの体を作っているアミノ酸(蛋白質)などの代謝に関係している酵素の働きを助ける「補酵素」としての役割りをしています。
●ビタミンB6の働き
- たんぱく質の代謝
- 中枢神経の正常化
- 皮膚病を予防
- 脂肪肝やアレルギー症状を防ぐ
- 抗生物質や経口避妊薬に対する解毒作用
- 月経に影響を与えたり、妊娠中のつわりを軽くする
●ビタミンB6摂取推奨量/上限量
- 成人男性:1.4㎎/55㎎
- 成人女性:1.2㎎/45㎎
●ビタミンB6が不足すると
- 肌荒れや鼻・口・眼の周りの皮膚炎
- 虫歯になりやすい
- 貧血
これらの症状は、ナイアシンの欠乏症といっしょに起こることが多いといわれています。
※食品から摂取する場合には、体内で余分なビタミンB6は排泄されるため、過剰症の心配はありません。しかし、サプリメントやビタミン剤によって、1日200~500㎎もの大量摂取を続けると、腎臓結石や感覚神経障害がみられる場合があります。
●ビタミンB6を多く含む食品(100g中)
- にんにく 1.50㎎
- 酒粕 0.94㎎
- まぐろ 0.85㎎
他には、牛のレバー、クルミ、にら、イワシ、じゃがいも、鮭などがあります。
ビタミンB7(ビオチン)
ビオチンは、かつてはビタミンHと命名されていました。
●ビタミンB7の働き
- アミノ酸の代謝
- 脂肪酸の合成
- エネルギー代謝
- 皮膚炎を起こすヒスタミンの産生を抑制
●ビタミンB7摂取推奨量
- 成人男性:50㎎
- 成人女性:50㎎
●ビタミンB7が不足すると
- 皮膚炎
- 不眠症
- 貧血
- 筋肉痛
- 脱毛
- 疲労感
ビタミンB7は、腸内細菌が作り出すことができ、その作り出す量で十分に所要量をまかなえるので通常の食事をしていれば欠乏することはありません。
ただ、卵の白身の中のアビジンというタンパク質と結合すると、ビオチンは吸収されなくなるので、生卵を常食する場合には、欠乏が心配になります。
●ビタミンB7を多く含む食品(100g中)
- 鶏レバー 227㎎
- からし 158㎎
- ピーナッツ 92.3㎎
ビタミンB9(葉酸)
ビタミンB9は妊娠初期に必要と言われる葉酸の別名です。
●葉酸の働き
- 発育を促進
- 貧血を防ぐ
- 胃の粘膜の働きを正常化
- ビタミンAの吸収を促す
●葉酸摂取推奨量/上限量
- 成人男性:240μg/900μg
- 成人女性:240μg/900μg
妊婦は付加的に400μg必要。
(赤ちゃんの臓器や器官が作られる妊娠初期に、葉酸が足りていないと神経管閉鎖障害や二分脊椎の危険性が高くなるため、妊娠4週前から妊娠12週までの摂取が推奨されています。
●葉酸が不足すると
- 貧血
- 下痢
- 舌炎、口内炎
- 食欲不振
●葉酸を摂りすぎると
ビタミンB12欠乏症を隠してしまい、診断しにくくしてしまうので注意。
●葉酸を多く含む食品(100g中)
- 焼き海苔 1900μg
- うなぎの肝 380μg
- たたみいわし 30μg
ビタミンB12
ビタミンB12は、ミネラルの一種であるコバルトを含むビタミンの総称であり、コバラミンとも呼ばれています。赤血球をつくるときに働くので「造血のビタミン」と呼ぶこともあります。
●ビタミンB12の働き
- 貧血を防ぐ
- 疲労回復、精神的な衰えを防ぐ
- 細胞の新陳代謝を盛んにする
- 葉酸の再利用を助ける
●ビタミンB12摂取推奨量/上限量
- 成人男性:2.4μg
- 成人女性:2.4μg
●ビタミンB12が不足すると
- 悪性貧血
- 疲労
- 食欲不振
- 口内炎
- うつ症状
●ビタミンB12を多く含む食品(100g中)
- しじみ 62.4μg
- あさり 52.4μg
- いくら 47.3μg
他にも、カキ、イワシ、サバ、はまぐり、牛乳などがあります。
植物性の食品には含まれていないビタミンなので、ダイエット中で、サラダばかり食べている人は欠乏症になりやすいので注意が必要です。ダイエット効果を高めたければ、新陳代謝を促すためビタミンB12を所要量の3倍はとりたいものです。
また、ビタミンB12は胃の粘膜から分泌される物質と結びついて吸収されるので、胃の悪い人や胃の手術をした人は、意識して積極的にとるようにしないと貧血になりかねません。ちなみにビタミンB12は、葉酸やビタミンCといっしょにとると、効果が高まります。
ビタミンC
ビタミンCとは、アスコルビン酸という化合物のことです。ビタミンCは体内合成ができないため、食べ物などから摂る必要があります。
●ビタミンCの働き
- 還元作用により鉄の吸収をよくする
- メラニン色素の沈着を抑える→美白・美肌効果
- 抗酸化作用で発ガン予防
- 抗ストレス作用
- 免疫力を強化
- 生体異物を解毒
●ビタミンC摂取推奨量
- 成人男性:100㎎
- 成人女性:100㎎
●ビタミンCが不足すると
- 壊血病(歯ぐきから出血、あざができやすくなる)
- 肌荒れ
- 貧血
- 精神的不安定
●ビタミンCを多く含む食品(100g中)
- パプリカ 170㎎
- レモン 100㎎
- ピーマン 76㎎
調理によるビタミンCの平均的な損失率の大体の目安は50%といわれ、最も損なわれやすいビタミンです。
まず食品の保存中に失わてしまうので、とにかく新鮮なうちに食べることが大切です。
そして、ビタミンCは水にどんどん流れてしまうので、野菜やくだものを洗うときは手早くすませることがポイント。野菜の煮汁やいため汁にも多く溶け出すので、汁をも含めてできるだけすべて食べるようにしたほうが無駄がありません。調理は煮るより、油炒めのほうがおすすめです。
こんな時にはこのビタミンを!!
普通に食事をしていれば、欠乏症はまずないと思われます。しかし、体質や年齢などにより吸収される率も下がってきまし、同じ食品でもビタミンの含有量は変わってきます。
「しんどい」「だるい」「寝れない」など病気とまではいかない症状がある場合は、軽いビタミン不足であるかもしれません。ビタミンA、B1、B2、C、Dは油断すると欠乏症になりやすいので注意が必要です。
ストレスが多い人
ストレスの強い人や、ストレスのたまりやすい環境にいる人は、ビタミンCとAを多くとるようにするといいです。特にストレスが多くなると、体内のビタミンCが減少するので、ビタミンCは意識して摂りましょう。
これは、ストレスを解消しようとして副腎が副腎皮質ホルモンというホルモンを大量に作ってエネルギーを増大させて対抗するからです。ビタミンCとAは、このホルモンを作るときに大量に使われるのため、ストレス環境にいる方は、ビタミンCとAを摂りましょう。
外食やインスタント食品をよく利用する人
外食となると、めん類や定食、それにパン類と、糖質の多いものになっているでしょう。
糖質が多いということは、それをエネルギーに変えるビタミンB1が多量に必要になるため、外食が多い方は、ビタミンB1を摂るようにしましょう。
生活が不規則で睡眠不足気味の人
看護師や介護士など、生活が不規則になってしまいがちな人は、ビタミンB1、B2、Cを摂りましょう。
ビタミンB1は糖質を、B1は脂肪をエネルギーに変えるときに必要なので、エネルギーの消耗による疲労が少しでも軽くなるため、特にビタミンB1、B2を意識して摂りましょう。
お酒を飲む人
常習的にお酒を飲んでいると、脂肪肝になり、肝硬変になるリスクも高くなります。そのため、アルコールの代謝に必要なビタミンB1、脂肪肝を防ぐビタミンB2やB12を摂りましょう。
ビタミンCには、アルコールの分解の途中に生じる悪酔い物質(不完全酸化物質)アセトアルデヒドを減らす効果があります。また、ビタミンAは、アルコールをとることによって肝臓に貯蔵されているビタミンAの量が減少することが分かっています。お酒を飲む人は、ビタミンA、B1、B2、B12、Cを摂りましょう。
まとめ
ビタミンが大事ということはなんとなくわかっていましたが、ビタミンにもいろんな種類があり、それぞれに役割などがあることが分かりました。
自分の体を健康に、そして大事にしていくためにはビタミンは欠かせないものなんですね。ビタミンは私たちにとって必要なものなので、それぞれの性質を知っておきましょう。