トリガー
トリガー(とりがー)とは、患者が自発呼吸をしようとしている状態を人工呼吸器が感知して示すサインのことです。
患者さんの呼吸と器械の換気のリズムが合わない場合があります。
例えば、患者さんが息を吐こうとしているのに、器械が無理やり空気を押し込んできたら・・・患者さんはむせこみ、器械はアラーム音を発します。
この状態を「ファイティング」といいます。いわゆる機械と患者さんが合っていない状態ですね。
ここで、「トリガー」が重要になってきます。
患者さんが呼吸をし始めた時、人工呼吸器の送気を始めるタイミングとして器械にもわからせるように設定するのがトリガーなのです。
これには圧トリガーとフロートリガーがあります。
圧トリガーとは、器械に回路内の圧を測定させ、 一定圧以上の陰圧になったら息をし始めたと認識させるのですが、どのくらいの陰圧を呼吸のし始めと認識させるかという値のことです。
この値を、あまり敏感にする(値を下げる)と呼吸器回路が揺れときに生じる圧の変化を誤感知して、患者さんは息を吸ってもいないのに送気が始まる可能性があります。
反対にあんまり鈍感(値を上げる)にすると、いくら息を吸っても完治してもらえないということにもなってしまいます。
フロートリガーとは、流したガスの量と帰ってきたガスの量の差で自発呼吸を認識させる方法です。圧トリガより繊細で誤感知も少なく、圧トリガーと違い、数字で設定することはほとんどありません。
どちらのトリガーを採用しているかは機種によって異なりますので、確認して下さい。
トリガーの単位がcmH2Oなら圧トリガーです。
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