手荒れにさようなら!!冬場がつらい手荒れの原因や予防・対処法!!
「手荒れ」に悩んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。職業柄手荒れがひどい人や、水仕事が多い人など手荒れを体験している人は多いはず。
一番使う機会が多い手に、皮膚トラブルが起きてしまうなんて、つらすぎますよね。そこで、手荒れについて知るとともに予防や対策も勉強し、手荒れに負けない生活を手に入れましょう!!
この記事の目次
手荒れとは?
手荒れとは、手や指の肌が乾燥して肌のバリア機能が低下、または破綻している状態のことをいいます。元々、手の皮膚には皮脂を分泌する皮脂腺の分布が少ないため、他の皮膚に比べると肌表面の角質層はダメージを受けやすい状態になっています。
実は、手荒れは5つの進行を辿っています。
・第一段階(初期)…指先が軽くカサつく。少し違和感を感じる程度なので手荒れと気づきにくい。
・第二段階(注意期)…手全体にカサつきが広がってくる。指紋が消え、皮がむけたり、軽いひび割れが発生するようになる。
・第三段階(進行期)…肌がごわごわし、ひび割れてくる。赤みが目立ったり、ところどころ血がにじむようになる。
・第四段階(重症期)…赤く腫れてかゆみをともなうようになる。ひび割れると痛みを伴い、出血する。
・第五段階(最重症期)…かゆみも痛みもひどくなってくる。水膨れが見られ、指が曲げにくくなるなど生活に支障をきたすようになる。
手荒れはこのような進行で症状が出現します。どの段階か見極め自分の手荒れがどの段階なのか知りましょう。早め早めの対策が大事です。
ちなみに・・・
手荒れは時期でいうと冬にひどくなる印象ですが、これは皮膚の新陳代謝が低下したり汗をかく機会も少ないため、バリア機能が万全ではないからです。また、冬はエアコンなどの使用により、空気が乾燥しがちです。これらの理由により、冬は手荒れがひどくなりやすいのです。
手荒れの原因は?
手は「皮脂膜」といういわゆる油分に保護されています。この「皮脂膜」は手を洗ったりすることによって剥がれてしまいます。そして、皮膚のバリア機能が低下し、皮脂膜の下にある角質の水分が乾き、手が乾燥してしまうのです。その結果、乾燥によって角質が硬くなり、ガサガサになり、酷くなると痒みなども伴います。
これが手荒れが起こる機序ですね。原因として挙げられるのが
- 水仕事が多い
これは主婦や美容師、医療従事者などが当てはまります。洗い物で使用する洗剤、シャンプー、消毒液が皮脂膜を落としてしまう要因になります。
さらに、熱いお湯でも皮膚のバリアを壊してしまうのです。
- ものに触れる機会が多い
例えば、PCのキーボード操作や書類や本などの紙類に多く触れる、衣類を干したり畳んだりと布類を頻繁に扱う、などによっても肌の皮脂膜が奪われ、手荒れを引き起こす原因となるのです。
- 自律神経の乱れ
ストレスが過大であったり、不規則な生活をしている人は自律神経が乱れがちです。自律神経が乱れると、血液循環が悪くなり、体の末端である、手の皮膚に必要な栄養素や酸素を手まで届けることができなくなってしまいます。
つまり、水仕事などの刺激で乾燥している手に栄養がいきにくくなるので、手荒れが起きてしまうのです。
- 冷え性
手が冷えると血行不良、細胞の新陳代謝の妨げになり、自律神経の乱れと同様のことが起こります。
冬に手荒れが起きやすいのも冷えが原因の一つですね。
- ケアがしっかりできていない
水仕事などをした後は、皮膚が乾燥しやすくなっていますが、それを放置していると乾燥したままになってしまいます。そこでハンドクリームなどで保湿をしてあげましょう。
また、手を洗った後自然乾燥している人は注意が必要です。きっちり水分を拭きとっていないと、水分で角質層が柔らかくなってしまいバリア機能が弱くなってしまいます。その結果、手が乾燥しやすくなってしまい、手荒れが起きやすくなってしまうのです。
- 手袋
水仕事をする際にゴム手袋を使用する人もいますよね。洗剤やお湯で手荒れが起こるのは防げますが、ゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)で手荒れする場合があります。
ゴム手袋を使用して、なにか異変があれば、アレルギーの可能性があります。
夏の手荒れは?
手荒れは上記のことが原因で起こるのですが、冬の手荒れは乾燥しているうえに上記の原因が重なって手荒れが起きています。
しかし、夏でも手荒れすることもありますよね。夏の手荒れも乾燥が原因であることが多いです。夏はクーラーをつけますよね。クーラーをつけると、室内の空気を冷やそうとエアコンが稼働した際にエアコン内部の熱交換器が作動します。その時に室内空気の熱を取ろうとして空気中の水分も一緒に吸収してしまう事が原因で、空気が乾燥します。
クーラーによる空気の乾燥が原因で手荒れが起こることがあるんですね。そのため、手荒れをしやすい人は夏でも手荒れのケアをした方がいいでしょう。
手荒れの予防と対処
手荒れは痛いし、見た目も悪いしでいいことないですよね。手荒れは起こす前に予防することが一番です!!
しかし、職業柄手荒れしてしまうのも仕方のないこと。手荒れしてしまったら、それ以上ひどくならないように対処することもまた大事です。しっかり手荒れを治すことが重要です。次は手荒れの予防法や対処法をみていきましょう。
その1.可能な限り、水仕事など外的刺激にさらされる機会を減らそう
水仕事が原因で手荒れを起こすことが多いです。そこで、できる限り手の皮膚への刺激を避けることが大事です。水仕事は手袋でする、お湯ではなくぬるま湯で水仕事をする洗剤を低刺激のものに変える、シャンプーやせっけんを見直すのもいいでしょう。
手を洗う機会が多い医療従事者は、仕事の前に、皮膚にあらかじめ保護クリームがあるのでそちらもおすすめです。この保護クリームは、仕事前に塗ると、水やお湯、石けんを使っても保護効果が持続するといったクリームです。
↓↓保護クリーム「スキンプロテクトクリーム」については下記をどうぞ。↓↓
手荒れでお悩みならスキンプロテクトクリーム
その2.ハンドクリームを正しく使う
水仕事の後にはハンドクリームなどでこまめに保湿ケアをしましょう。ハンドクリームにも成分があるので、自分の手にあったものを使用しないと意味がありません。
そして、ハンドクリームは、手のひらでクリームを温め、手の甲をやさしく押さえるようにプレスして、クリームをなじませ、指先や爪まわりまでもみ込むのが正しい使い方です。こまめに丁寧に塗りましょう。
●普段使いに
保湿を主としたハンドクリームを使用しましょう。潤いを閉じ込める保湿効果があるワセリンもおすすめです。
●手ががさがさ
こんな人には尿素入りがおすすめ。
尿素は元から体内にある成分で皮膚の保湿効果と、角質の硬い部分を除去する、という役割があります。がさがさしている人が尿素いりのものを使うと、肌が柔らかくもなります。ただし、傷口があったり、敏感肌だったりする人は刺激が強く、痛みも感じることがあるので、避けた方がいいでしょう。
●ひびやあかぎれがある
こんな人には、保湿効果の他に、肌の修復を促すビタミン類などの成分を含んだハンドクリームがおすすめです。
トラブルが起きてしまっていると、保湿だけでは手荒れは改善しません。ひびやあかぎれができていると痛みもあるでしょうから、皮膚科に相談するのもいいと思います。
●冷え性
こんな人にはヒルドイドがおすすめ。
ヒルロイドは、保湿作用のほか、血行をよくする作用があります。皮膚のかさつき、しもやけ、角皮症などに有効です。アトピー性皮膚炎のスキンケアに用いることもあります。
市販だと、ヘパリン類似物質が入っているものを選んでください。ただし、血行を良くする作用があるので、傷口には塗らないでください。
その3.寒さから手を守る
冷えは手荒れに逆効果です。外出時には手袋を着用するなど手を冷やさないことも大事です。
お風呂で温めるのももちろん効果的ですが、熱いお湯も手荒れの原因になるので、ぬるま湯にするか、手を湯船から出してつかるようにしましょう。
その4.寝ている間に「手袋」で保湿
手袋をし、手指を包むことによって塗ったハンドクリームの保湿効果を高められます。
手荒れをケアするためにはべチャッとしたクリームを使うことも多いです。手袋をすることで、保湿効果だけでなく、枕などにつくこともないですし、顔などにつく心配もありません。使用する手袋は蒸れにくく、通気性のある「綿やシルク」の素材を選びましょう。
その5.絆創膏をうまく使う
あかぎれができてしまったら、手を洗うのは地獄ですよね。そんな時は、フィルムタイプの絆創膏やあかぎれ用の絆創膏を使ってみましょう。「あかぎれ」「さかむけ」に痛みをやわらげながら、キズの治りを早めてくれます。
その6.はちみつパック
はちみつは吸湿性が高いので、肌の水分を逃さず空気中の水分を集めて潤いのヴェールを作るので、保湿効果が高いといわれています。
はちみつを塗り、2~3分で洗い流すだけでOK!!乾燥を感じたら、はちみつパックもいいかも。
手荒れがなかなか治らない
手荒れの対処法や予防法をご紹介しましたが、それでもなかなか手荒れが治らない、そんな時は「内臓」が原因の可能性があります。
どういうことかというと、免疫力が関係しています。免疫力が低下すると、自律神経の働きが弱まり、血液の流れが悪くなってしまいます。すると、皮膚まで十分な栄養や酸素を供給できなくなり、肌荒れや手荒れを起こしてしまうことがあります。
免疫力低下にはストレスも関係していますが、内臓の機能が低下していると免疫力も低下してしまいます。手荒れがなかなか治らず、体調が悪い場合は免疫力低下が関わっている可能性があります。手荒れがなかなか治らない場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
手の甲にできる湿疹は?
手荒れは重症になると、なかなか治りにくくなってきます。そして、指先だけではなく、手の甲まで赤くなってくる手荒れが起こることもあります。場合によっては赤みだけでなく、かゆみや水疱を伴い皮がむけることも。
手の甲の湿疹も多くは乾燥が原因。特に水仕事をする機会が多い人に起こりやすいです。主婦湿疹とも呼ばれたりしますが、水仕事により角質や皮脂が落ちてしまい、皮膚を保護する機能が弱まり、刺激物が侵入しやすくなってしまいます。
上記の予防・対処法を行い、それでも治らなければ皮膚科でのステロイド治療も必要になってくるかもしれません。
アルコール消毒が痛い
医療従事者は、石鹸での手洗いとアルコールでの手洗いを行います。基本的には石鹸での手洗いですが、滅菌が必要な処置前にはアルコール消毒が必要になってきます。アルコール手指消毒剤の方が優れた消毒効果を持っていることや、時間短縮も期待できます。
しかし・・・手荒れをしているとアルコール消毒ってしみるんですよね。私は手荒れがなかなか治らず皮膚科に行くと、石鹸もアルコールでの消毒も極力しないようにと言われました。やはり手荒れにとってアルコール消毒は「毒」なんですよね。
手荒れは看護師の職業病ともいわれており、肌が弱い人のためのアルコール製剤もあります。できるだけそちらを使うようにしましょう。ちなみに私はアルコール消毒はほとんど使っていませんでした。手荒れに痛いし、乾燥するのは分かっていたので、なるべく面倒でも石鹸での手洗いをしていました。
アルコール消毒がいたいという人ほど、きっちりケアしてあげましょう。
まとめ
手荒れが起こる原因を知っていれば、少しでも手荒れになる機会が減らせますし、ひどくなる前に対処することもできます。仕事だから仕方ない、これももちろん分かります。
が、手はよく使いますし、よく見られる場所でもあります。手荒れについて知り、きれいな手を目指しましょう。