お肌の構造とは?これを知ればもっとお肌について興味がでる!
乾燥肌や脂性肌など、お肌について悩んでいる人もたくさんいることでしょう。乾燥肌や脂性肌にはそれぞれ原因がありますが、まずお肌の根本的な部分を知っているでしょうか。
特によく聞く「角質」。これがいったいどんな役割をしているのかご存知でしょうか。今回は皮膚の構造について勉強していきましょう。
この記事の目次
皮膚の構造は?
皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造からなっています。そして、それぞれ固有の機能があります。
簡単にそれぞれの機能をまとめると・・・
- 表皮は、外からの刺激や菌などから体を守る役割
- 真皮は、表皮の下にあり、肌をふっくらとさせる為の土台の役割
- 皮下組織は、皮下脂肪が多くを占めている部分で、クッションの役割
◆表皮の役割
表皮は、外部からのホコリ、ウイルス、菌などの異物の侵入を防ぎ、体の水分の蒸散を防ぐバリアの役割を担っています。その厚さはわずか0.2~0.3㎜程度の薄さ。
表皮は内側から「基底層(きていそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角質層(かくしつそう)」からなっています。
基底層で新しく生まれた基底細胞は、有棘層(有棘細胞)→顆粒層(顆粒細胞)→角質層(角質細胞)という順で、一定の期間留まったあとに最終的には垢(あか)となって剥がれ落ちていきます。皮膚は生まれて剥がれ落ちるまで、約一ヶ月のサイクルで再生されており、これを「ターンオーバー」と呼びます。つまり、肌のターンオーバーとは、“皮膚細胞の生まれ変わり”のことを指します。
角質層とは
そして、ここで乾燥肌に関わってくるのが「角質層」。肌の一番外側を覆う角質層は、厚さ0.02~0.03㎜と、食品用ラップ程度の非常に薄い膜です。
一般に、皮膚のうるおい(水分量)は皮脂(ひし)、天然保湿因子(てんねんほしついんし)、角質細胞間脂質(かくしつさいぼうかんししつ)という3つの物質によって一定に保たれています。
角質層に保持されている水分のうち2%を皮脂膜が、17~18%を天然保湿因子が、残りの約80%は、セラミドという角質細胞間脂質によって守られています。
角質層は、角質細胞がブロックのように重なり、その間にはセラミドを主成分とする細胞間脂質が角質細胞同士をセメントのように接着しています。このセラミドが角質細胞を十分に繋いでくれることで、肌に水分をキープしてくれます。そして同時に水分が保たれた肌にはバリア機能が働くのです。
このようにバリア機能が正常であれば、お肌の水分はキープされ、うるおいのあるお肌になります。
お肌の水分をキープする三大要素
皮膚のうるおいは皮脂膜、天然保湿因子、角質細胞間脂質が大きく関与しています。それぞれ詳しくみていきましょう。
◆皮脂膜
皮脂膜とは、皮膚を守るためにできる皮脂の膜で、皮脂腺から分泌される皮脂(油分)と 汗腺から出る汗(水分)によって構成された天然のクリームのことを言います。
皮膚のうるおいには2%が関わっており、その役割は外の刺激から肌を保護するとともに、 肌水分の蒸散を防ぐという役割です。皮脂膜がなければ、防ぐものがなくなるので、角質層の水分が失われやすくなります。
他にも皮脂膜は重要な働きをしています。
●皮脂膜は角質層が剥がれるのを防ぐので、角質層の保水構造を保ってくれる、
●肌の滑らかさを保つ
●肌に柔軟性や弾力性を与えてくれる
●異物や細菌の皮膚内への進入を防ぐ
●暑さや寒さから守ってくれる
◆天然保湿因子(NMF)
天然保湿因子(NMF)は、元々お肌の角質細胞内にあるアミノ酸やミネラルなどによって構成される成分で、角層の水分を守っている保湿物質の1つです。角質層の下にある顆粒層の細胞内のタンパク質が角質層に押し上げられていく過程でNMFへと変化して生成されます。
皮膚のうるおいには18%ほど関わっており、親水性が高いので水分を吸着し、角質層の弾力性や柔軟性を保つ働きをもっています。
天然保湿因子(NMF)が少ないと、お肌の水分を保つことができないので乾燥してしまいますし、角質層の下の顆粒層が正常に育たず、ターンオーバーそのものに影響を与えてしまうと言われています。
◆角質細胞間脂質
細胞間脂質はセラミドが約50%を占める脂質のことを言います。
皮膚のうるおいの80%と大部分を占め、角層細胞と角層細胞の隙間を満たして、外部からの刺激の侵入や、体内の水分の蒸散を防ぐ角層のバリア機能の役割を果たしています。
角質細胞間脂質が減少すると、うるおいの大部分を占める水分の保持力が低下することになるので、当然保水機能が低下し、乾燥しやすくなってしまいます。
乾燥肌の原因については>>乾燥肌の原因は?カムバック潤い!原因と対策まとめ
脂性肌の原因については>>脂性肌(オイリー肌)はあることで改善できます!原因と対策まとめ
まとめ
言葉は知っていても、どんな役割をしているおかいまいちよく分かっていなかった、お肌の守護神たち。キレイなお肌になるためには、いたわったケアが必要です。美肌になるために日々努力しましょう。