新人にはこんな悩みがあるんです!!やめたい・つらいを解消!
大学や専門学校を卒業し、看護師1年目として働く新人ナース。いくら学校で実習したとはいえ、臨床の場で勤務するとなると、実習との違いを痛感するのではないでしょうか。
働く部署や人間関係などの条件や個々の性格などにもよりますが、働くにあたり、「つらい」「しんどい」「やめたい」などのマイナスの部分や、「楽しい」「嬉しい」などプラスの面もあるでしょう。
実際に看護師として働くにあたり、たくさん悩みもでてくると思います。そんな悩みをまとめてみました。
教育に対する悩み
ケース1
新人教育が整っていない病院に就職してしまうと、この悩みがでてくるでしょう。
もしかしたら小規模な病院や忙しい病院では新人教育カリキュラムがない場合もあるかもしれません。教育体制が整っていないと不安も大きくなりますし、同期という味方との触れ合いの場もなくなってしまいます。
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ケース2
教育体制がないという悩みがある中、「手厚すぎる」と感じるのは、ある意味ぜいたくな悩みかもしれません。ですが、あまりにもペースがゆっくり過ぎると、このペースでスキルアップできるのかと不安になってしまうでしょう。
丁寧にゆっくり教えてくれるがゆえ、理解できないことはほとんどなく、負担に感じることも少ないと思う反面、「物足りない」「もっと実践経験を積みたい」「このままでいいのだろうか」と思ってしまいます。教育体制が手厚すぎてもこんな悩みがでてくるんですね。
しかし、実践経験を積めないのは、まだ基礎ができていないと判断されているからかもしれませんね。独り立ちして実践してもらうにはまだ早いと思われているのではないでしょうか。配属された診療科に関する知識を独自に吸収し、新人教育終了後に備えておくのが賢明だと思います。
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希望した部署と配属先が違うという悩み
病院、病棟には特色がありますよね。急性期や慢性期、終末期、母性、小児など・・・実習での思い出や自身の性格によって希望する部署は違ってきます。就職前に希望する部署を聞いてはくれますが、希望が重なれば違う部署に配属されることだってあります。
のんびり屋で慢性期が希望だったのに、忙しい急性期に配属になってしまった。忙しくてろくに患者とのコミュニケーションもできないし、自分には合わない。小児がやりたかったのに、病棟に配属されたなど思い描いていたものと違うこともあるでしょう。
希望と違う部署で働いて実は自分に合っていたというならいいですが、そうでない人もたくさんいるでしょう。それは仕方のないことと言えるかもしれません。
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また、違ったパターンで救急医療に興味があり、救急医療をしている病院に就職したが、その病院は3年以上の経験がない場合は、救急に異動を申請することができないというパターンもあります。救急を希望してきたのに、違う部署で3年働いてその後救急に配属されるかもわからないという悩みがでてきますね。
この問題は難しいことですが、急性期医療の現場では、瞬間の判断が患者さんの人生を左右してしまいます。 その「瞬間の判断」を最善のものにするのが、「経験」なのです。
その経験、対応に関する引き出しの多さが、患者さんの命を救うのです。そのため、3年目以降という条件は必然といえるでしょう。本当に救急がしたいと考えるのであれば、経験を積んでからでも遠回りではないのではないでしょうか。
患者さんとの対応が難しいという悩み
看護師の仕事って患者さん抜きには考えられないものですよね。その中で、患者さんとのコミュニケーションが苦手という悩みも多いのではないでしょうか。
看護業務は大好きで自分でも向いていると思っていても、患者さんと何気ない雑談をしたりすることが非常に苦痛で、何を話していいか分からないということもあります。
また、患者さんから頼まれたことを忘れてしまい、患者さんに怒られてしまうということもあります。しなくてはいけない業務が多すぎて頼まれたことを忘れてしまうんですね。
ナースの役目の一つに「患者さんとの適切なコミュニケーション」があげられます。ケアや処置をするにあたって、上手にコミュニケーションを取りながらすると、患者さんの痛みの感じ方にも大きな差が出るものです。
コミュニケーションを取ろうと身構えると、患者さんと看護師がお互いが打ち解けるための手段であるコミュニケーションが、非常に難しい問題になってしまいます。
難しく考えずに、笑顔を心がけ「おはようございます」などの挨拶や今日の天気がどうかなどを伝えるだけでも雰囲気が作れて会話が弾むということもあります。
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次に終末期の患者さんとの対応です。死というものは誰にでも起こりうることで、看護師として働いていると、死に向き合う患者さんと関わることもでてきます。
毎日死にたいと繰り返して叫ばれ、どんなに励ましても自暴自棄になり、看護師にあたるということも珍しくありません。患者さんがつらいということももちろん理解できますが、あたられる看護師側もつらいでしょう。経験を積めば、そう対応したらいいのか少しずつ分かってきますが、新人ナースにとってはとても心が痛む場面ですよね。
こういう場合は、あるがままの患者さんを受け止め、心や体の辛さを理解しようとすることが大事です。治療を頑張るように励ます。前向きに生きていけるように勇気づけるなどポジティブな考えを押し付けることは最初の段階ではしないほうがいいでしょう。
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独り立ちさせてもらえない、独り立ちするのが怖いという悩み
ケース1
新人の頃は先輩ナースの後ろについて業務を覚えていきます。期間は教育方針によって違いますが、早いと1カ月後には先輩ナースの補助はなくなります。
しかし、ひとりで行動させるのは早いと判断されると、いつまでも先輩はつくことになります。自分なりにできているつもり、頑張っているつもりと思っていても先輩からみるとできていないと判断され、独り立ちできない事実にいら立ちや悲しさを覚えるかもしれません。
さらに、独り立ちしていないと当然、夜勤もさせてもらえないでしょう。夜勤に入れないとなると、お給料もその分もらえないですし、周りとの差がつくことにあせりを感じてしまい、さらに業務に実が入らず、怒られて・・・と悪循環に陥ってしまうでしょう。こういうケースはよく目にする場面かもしれません。どうしても新人が多いと、差がでてきてしまうのはあたり前です。
あの子はできているのに、どうして私は・・・と思うでしょう。しかし、一人一人個性があり、先輩の教え方・新人の受け取り方は異なってきます。先輩の教え方が悪いとか、新人が悪いとかではなく、これは仕方のないことです。
一人一人進み方が違っててもいいのです。周りと比べても自己嫌悪に陥るだけです。周りと比べるのではなく、過去の自分と比べてみてはどうでしょうか。入職したての頃より、これができるようになったと感じるだけでも気持ちは変わってきます。
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自信をもつと自然に胸を張れるようになり、仕事が楽しくなってできることも増え、結果独り立ちしても大丈夫という判断がされるのではないでしょうか。
ケース2
さっきの事例とは逆の事例ですね。ひとりだちはできるようになったが、いざ先輩の補助がなくなると、一人で大丈夫だろうか、うまく業務をこなせるだろうか、患者さんと喋れるのかなど、様々な不安がでてくると思います。
これは誰しもが通る道だと思います。誰だって初めは怖いものです。怖いという気持ちは看護師には重要な感情です。やっと独り立ちできた、これで好きなようにできると思ってもらっては事故の元です。新人だけでなく、看護師は常に怖いという感情を片隅に置いておいてほしいです。
独り立ちが怖いということですが、今バリバリに仕事をこなしている先輩だって初めは新人です。みんな同じ道を通っているのです。最初からでいる看護師はいません。少しずつ成長していけばいいのです。
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夜勤が不安という悩み
夜勤となると、日勤と比べてスタッフの数が減るので、一人当たりの業務が多くなります。検温や夜間の処置、点滴管理や与薬など業務が非常に多くて、業務の順番をうまく組み立てられずに時間に追われてしまい、患者さんの観察がおろそかになったりなどということは最初はありがちです。
その結果一緒に夜勤をしている先輩ナースたちの負担を大きくしていると悩んでしまい、夜勤することが嫌だと感じてしまうでしょう。
夜勤のこなし方は最初はとても難しいです。業務が多くなる上、まだ新人ということで、業務自体が遅いので、時間内に回りきるのは至難でしょう。そういう場合は自分の中で優先順位を考えて動くクセをつければ、スムーズにいくのではないでしょうか。優先順位と言っても最初は何が優先なのか分からないですよね。
なので、先輩と一緒に段取りを考えてもらうといいでしょう。初めが何から手をつけていいか分からない状態なので、先輩ナースと段取りを決めることで、夜勤の段取りが理解でき、スムーズにいくようになります。体調に関しては、最初はしんどいですが夜勤に慣れてくると体も慣れてきます。夜勤後はしっかり休息をとり、息抜きをするなど気分転換もしながら体にかかる負担を軽減していったらいいでしょう。
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人間関係の悩み
新人からしたら、何十年も働いているベテラン看護師って怖く感じますよね。年の近い2年目・3年目さんとはうまく付き合える傾向にあるように思います。
これはどこに行っても起こりうる問題だと思います。人間関係ってはっきりいうととても難しいです。人である以上「なんとなく苦手な人」や「なんとなく居心地の良い人」がいるのは当然のことです。
怖い、よく怒られる、だからあの先輩と一緒に働きたくないと感じてしまうのは新人に限らず、働くうえででてくる問題でしょう。
けど、あの人と働きたくないから夜勤は一緒にしないでほしい、指導者につけないでほしいと言い出したらキリがありません。よっぽどいじめにあって精神的苦痛を感じているなら別ですが、考え方を変えてはいかがでしょうか。
まず、なんでその先輩は怖いのか?怒るのか?考えられる理由は、やはり新人さん自体にできていないことがあるからだと思います。理由もなく怒る人はそうそういません。さらに怖いという気持ちが相手に伝わり、雰囲気が悪くなっている可能性もあります。働く上でまず重要なのは先輩のご機嫌取りではありません。患者さんのことを中心に考えましょう。
また、先輩はお手本です。仕事中は、先輩の背中から学ぶことはいっぱいあります。怖い、怒られたらどうしようと考えずに業務を遂行することを最優先させるようにしましょう。
そして、これは新人のうちにはなかなか理解できないんですが、「怒られる」ってとても大事なことです。怒られるうちが華といいますが、伸びてほしい、頑張ってほしいという思いがあるから怒ったり褒めたりするんです。この子はどうしようもない(言い方悪いですが、たまにいます)と思えば、正直そこまで干渉しません。事故が起こらない範囲で指導します。
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業務内容に関する悩み
これは夜勤のときにも言いましたが、初めは誰でもそうです。業務に時間がかかってしますのも仕方ありません。患者さん第一で一つ一つの業務をこなしていきましょう。これは時間内にできないと判断した場合は周りにお願いするのも一つの方法です。病院によっては、ケア係を確保しているところもいるので、その人にお願いしてもいいですね。
しかし、いつまでたっても自分でできないというのも問題です。どうしたらうまく回れるのだろうかと優先順位を日々考えながら動き、業務前に回り方を考えてから動くようにするといいですね。
あとは、仕事が早い先輩にアドバイスを求めることもいいでしょう。誰だって初めは新人でその先輩も初めから仕事が早かった訳ではありません。どんなナースも一つ一つ経験を積むことで、「要領の良さ」や「手際の良さ」を身につけて行くものです。
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給料の悩み
お給料は病院によって違いがでてきますが、新人の頃の数カ月は特に少なく感じるかもしれません。夜勤をし始めるとお給料が変わってきます。さらに、日々ハードな業務に従事する人にとって、ボーナスという名の報酬は、仕事に対するモチベーションを上げるうえで非常に重要なものとなります。
看護師としてスタートを切ったばかりの新人看護師であれば尚更、初ボーナスへの期待に胸膨らませる人もかなり多いでしょう。
ボーナスが支給される時期については、勤務先となる医療施設の規模の大きさ、公立か民間かの違いによって、支給回数・支給日が変わってきますが、一般的には夏と冬に年2回支給されます。新人の頃は、特に最初の夏のボーナスは期待していたよりは少ないと思うでしょう。夜勤が少ないことも原因ですね。看護業務の厳しさと実際に手にする収入とを見比べた時、割に合わない仕事だと思う新人看護師も少なくありません。
しかし、看護師1年目という正念場を乗り越えてこそ、高額のボーナスを手にすることができます。12月に支給される冬のボーナスが、その一歩です。冬にもらったボーナスと夏にもらったボーナス、比較してみると結構違います。冬のボーナスには懐も心もほっこりするかもしれませんね。
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まとめ
いかがでしたか。新人看護師にありがちな悩みについてまとめてみました。読んでもらって分かったと思いますが、みんな通った道で誰もが陥る問題です。悩んで悩んで、結論「やめてしまう」という道を選んでしまう新人看護師もいます。
そんな悩みがある新人看護師には先輩からのアドバイスがあります。こちらも是非チェックしてみてください。