海外での就職は大変?気になるメリットとデメリットは?
海外での就職について考えたことはありますか?趣味の旅行とは違い、生活する上で重要な仕事を外国ですることに不安を覚える人が大半だと思います。
今ではインターネットで自分の欲しい情報がいつでも手に入れられ、外国の情報もより分かりやすくなりました。筆者も留学から海外就職を目指した1人です。
・技術職である
・日本人が強い分野である
・現地でのスタートアップ事業に参加する
というのが海外での就職に必要な要素です。待遇としては、日本からの海外赴任組が1番なのは間違いないです。「そもそも海外就職って有利なの?」という問題についても触れていきます。
この記事の目次
海外での就職事情とは?学歴や職種・スキルは関係する?
普通の日本人が海外就職を目指すにはどうしたらよいのでしょうか。手続きの手順もそうですが、どういった人材が求められているか、そもそも分かりませんよね。海外の就職事情や求められているスキルの違いに、最初は少し戸惑ってしまうかもしれません。気になるポイントを見ていきましょう。
①海外就職で日本語は武器になる?
気になるのはまず日本語が、海外での就職活動に有利になるかどうかです。これは残念ながらNOです。日本語が喋れるというだけでは有利な資格とは言えません。
というのも、外国人を雇う場合就労ビザや労働許可証などの手続きがあるからです。これらの賃金は全部会社側が負担するため、出来るだけ外国人は取りたくないんですね。
日本語の場合も日本人を雇う必要はなく、日本語が出来る現地人を雇った方が圧倒的に安上がりのため、喋れることで有利になることはほぼありません。
②海外就職で求められている職種は?
1番での就労ビザの件を含めると、求められている職種は技術職や研究職などに自然と落ち着いてきます。日本にも世界中から優秀な人材が、研究職のために来ていますね。
日本のケースを見ても分かるように、あらかじめ海外就職のためのスキルを身につけている、即戦力の人でないと厳しいのが現状です。
海外での就職というと国や分野などで枠組みが広いです。共通するのはどこの国でも学歴は大卒以上、先進諸国であれば院卒がより有利です。
③海外就職は高卒ではダメなの?
海外での正規雇用を勝ち取るという面だけで見れば、高卒ではほぼ不可能です。ですが、寿司や和食、ラーメンなど日本固有の職種であればまだ望みがあります。
就労ビザが降りるには「外国人でなければできない仕事」があるかどうかが重要です。寿司の本場で修業してきた、ということで海外のレストランで働くチャンスが出来ることもあります。
海外ではあまり年齢は加味されませんが、その分職歴やどんな事業に関わってきたかは非常に重要です。
④新卒で海外就職は目指すのはアリ?
学生の中には日本での就職が難しかったり、日本の会社に興味を持てない人がいるかもしれません。海外での求人サイトを見ていると、賃金や労働条件の面で日本よりも魅力的に映ることはあります。
ですが、大学まで日本にいた場合、新卒での海外就職はあまりにもデメリットが大きすぎます。就職できない可能性よりも、日本に帰ってきたときのリスクが大きく、日本では年齢に対しても厳しいです。日本で就職する以上に、外国人が海外で正規雇用を勝ち取ることは大変です。
逆にキャリアを積んだ人が行く分にはメリットも多くあります。日本での教育や発展が進んでいる分野であれば、業界の最先端で働いていたスキルを充分に活かせるからですね。こういったケースは特に東南アジアでのスタートアップ事業などで活躍のチャンスが広がります。
海外就職でのメリット・デメリットは?現地就職と赴任は大きく違う!
海外就職の概要の次は、海外就職でのメリット・デメリットについてです。ものすごくおおざっぱに分けると、先進諸国への就職と発展途上国への就職がありますよね。
①先進諸国への就職
先進諸国への就職は、その国が発展・安定しています。先ほどの通り、日本での最先端分野にいる人の就職が王道です。賃金は高く、発展途上国にあるような給料の未払い問題や、訳の分からない契約打ち切りなどもありません。
給与形態が整っているのは大きいですね。仕事に就ければ、数年後に仕事がなくなっても日本に帰ってきて生活するだけの貯金もできます。せっかく海外就職したのに給与が少なすぎて、その日暮らしというのではつらいです。日本へ一時帰国する機会も多い人にとっては嬉しいポイントです。
デメリットとしては税金問題があります。例えばアメリカに就職した場合、当然アメリカに働いた分の税金を納めなければなりません。海外には年金のシステムはなく、外人にとっては完全に納め損といえます。給料から引かれるにもかかわらず、日本では税金を全く納めていない状況になるのは大きなポイントです。
②発展途上国への就職は?
発展途上国での就職のメリットは就職だけなら機会が多いことです。法整備が先進諸国ほど整っておらず、ローカルな会社でもフランクな面接の後に、すっと就職できることはよくあります。
日本人が狙う地域としては、東南アジアが有名です。就職口も多く、数ヶ月~数年で職場を変えることも多いため、働き口には困りにくいです。
発展途上国での就職では現地で雇用されたか、日本の会社から事業で来た駐在組かという違いが大きいです。日本からの赴任組は日本と同じ給料をもらい、更に海外赴任手当などもつきます。物価も安いため、贅沢な暮らしが出来ます。
一方で現地採用組は非常に厳しいです。発展途上国では月収が月数万という国も多く、現地人としての生活で手一杯になってしまいます。物価も安いのですが、日本人が好むような清潔な食事や家に住むことはできません。
そういった状況では、日本への帰りのチケットを取ることすら大変になってしまうことも。日本に身寄りがなく、途上国で最低限の生活をしている困窮邦人という言葉があります。
日本以上に猛烈な格差があるのが、発展途上国での就職です。日本からの海外赴任というのは、期間は限られていますがおいしい面も多いんですね。現地採用にこだわらず、日本の会社で海外赴任があるところを探してみるのも、1つの解決方法です。
海外就職の後に気付いたことは?
筆者は上記でまとめたような情報を手に入れたのち、海外就職を諦め日本の会社に就職しました。ですが、海外で知り合った友人の中には海外での就職にこだわり、がんばっている人もいます。友人と話した際に、海外就職ならではの視点を聞くことが出来ました。
①家族との関係が難しくなる
海外就職した以上、結果を出すために数年~数十年単位で過ごすことも珍しくありません。むしろ成功した人ほど長くいることになります。そうなってくると、日本に住んでいる家族との関係にも変化が訪れてくるようです。
親が年老いてきた、子供の顔が見たい、など結婚を意識させる言葉も。特に身内の誰かが体調を壊したときには海外就職を後悔したこともあったといいます。
週末にちょっと様子を見に帰るということもできませんし、万が一何かあっても立ち会うこともできません。家族との関係の変化は明らかに感じるのも頷けますね。
②現地の人間関係と将来は?
日本から海外赴任で来た人なら、決まった期間で日本に引き上げることが決まっています。良くも悪くも決定しているので悩む必要はありませんよね。
一方で海外就職した人の場合、現地で恋人が出来たり深い関係の友人が出来ることも多くあります。日本の友人よりも仲良くなったり、現地人との結婚を考えることも出てきます。
そうなると将来について真剣に悩むというのも海外就職でよくある悩みです。大抵の場合、恋人や結婚相手は、結婚しても現地に残りたいと思うようです。
結婚までふまえると、「この国に骨を埋めることになるかもしれない」と将来の心配に。現地に残るか帰国か、どっちがいいかはその時点では分からないのも悩みの種になるんですね。
③慣れれば日本よりも楽で楽しい
最初は何でも大変に感じるけど、慣れてしまった後は海外就職の方が楽しいというのもよく聞く話です。残業なし、日本よりも高給とワークライフバランスが優れていることもよくあります。日本と比べて海外ではセーフティネットも多くあり、なんだかんだで働き口が見つかるという人も。
心配する必要がない、というのは大きな強みですよね。ここではやはりお金が大きなファクターとなっており、成功した友人ほど海外の方が住みやすいと感じるようです。格差が大きい分、社会での勝ち組への恩恵も莫大です。
まとめ
海外就職にも様々な種類があり、結果も随分と変わってくることが分かります。就職するだけなら海外赴任組が有利ですが、長期でも2年ほどのことが多く、海外に移住したいという人には現地就職の方がよいことも。
自分のしたい事、欲しい物はなんなのかをしっかり整理して、海外就職を1度考えてみるのも面白いですよ!